階避難終了時間の算出

プラン例『オフィスA』を用いて階避難安全検証の第2段階、
階避難安全性能の確認の方法を解説します。

階避難安全性能の確認を行う第2段階です。
みなさんは、避難終了時間と階煙降下時間を出火室ごとに求めて比較すべきと考え、予想される作業量の膨大さに頭を抱えておられるのではないでしょうか。実はそうではないのです。
求める階避難終了時間は1つで、比較する煙降下時間も1つです。

避難開始時間

避難開始時間の算定は算定の基準となるAfloorの対象となる面積を確定すれば決まります。
避難開始時間は情報伝達時間ですので、基本的に情報伝達の必要な計算対象階と計算対象階を通らなければならない部分の室の面積の合計となります。よって情報伝達の必要のない部分の面積を引けばいいのです。

具体的には、機械室、PS・EPS・DS等の設備配管スペース、階段、ELVシャフト等になります。

= √443.000 / 30 +3 = 3.7016

避難開始時間 3.7016分

歩行時間

避難安全検証法では、避難は出火室から一様に行われるものとして考えることになっています。従って、出火室ごとに避難経路は変わり、その中で最も歩行時間が長くなる出火室を見つければいいことになります。室数が多くなると作業量は増えますが、出火室に自分が在室していると考え、どの方向に逃げるかを一つ一つ考えていきましょう。

この時最も重要なのは、最短ルートではなく、分岐点でどちらに向かうかで最も長くなるルートを探すことです。少し手間はかかりますが最長の歩行経路1つを抽出します。また、階避難安全性能の確認では、出火室に設置される階出口の最大幅のものは利用できないものと考えますので、その点も考慮して歩行経路を作図します。

すると、事務室で出火した時の経路が最も長くなり43.54mとなります。

= 43.54 / 78 = 0.5580

歩行時間 0.5580分

扉通過時間

階避難安全検証では、階出口の最も大きな扉が火災によって利用できないものとして検証します。避難階の検証ではNeffは90となりますので単純に火災室に設置された最も大きな扉を利用できないものとして扉通過時間を算定します。避難階以外の階の場合は、火災室に面するNeffが最も小さくなる可能性のある最も有効面積の大きな階段に設置されている扉が利用できないものとしてNeffを算定し、扉通過時間の算定は、火災室に面する最も幅に広い扉が利用できないものとして扉通過時間を求めます。

例の場合、「事務室」で火災が発生した場合のD2扉を利用しない場合が、最も扉通過時間が長くなります。

滞留判定は収容不可となり、有効流動係数は告示に示された計算式を用いて算定します。

すると、Neff=48.014と算定され、ΣNeffBst=40.812となります。

在室者数をここまでで求めた結果ΣNeffBet=40.812で除すことによって、出口通過時間が求められます。

=3.4293

扉通過時間 3.4293分

避難終了時間

上記で求めた数値を合計します。この合計は最も条件の悪い数値の合計となりますので、如何なる状況になっても避難終了時間はこの合計値以上になることはありません。

3.7016 + 0.5580 + 3.4293 = 7.6889

避難終了時間 7.6889分

以上により、避難終了時間が求められました。

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